『歴史を楽しむ』 ―史跡を巡る 城―
あけましておめでとうございます。
新春第一弾の社員ブログは綱瀬(つなせ)が担当させていただきます。
1月5日より、NHKの新しい大河ドラマ『黒田官兵衛』が岡田准一の主演でスタートしました。
大河ドラマが始まるとドラマの舞台となるご当地が注目を集め、観光地として脚光を浴び始めます。
黒田官兵衛は姫路の生まれで、ここを拠点に頭角を現していったので、
姫路市は官兵衛の歴史館やみやげ物を準備し、街を整備しながら待ち構えています。
官兵衛が晩年を過ごした福岡なども準備を整えていると聞きます。
歴史小説やドラマで興味を持ったら、その地に足を運んでみると
その時代のことがもっと鮮明に見えてくるのかもしれません。
さて、姫路には国宝(天守閣では日本で4箇所指定の内のひとつ)で、
世界文化遺産、そして現存12天守閣のひとつの姫路城があります。
しかし、現在は解体修理の工事中ですっぽりと周囲に足場とカバーをかけられており、
残念ながら大河ドラマ終了までに外からその雄姿を眺めることはできません。
しかし、逆にエレベーターを使って足場の上まで登って、普段絶対に見ることのできない、
至近距離の側面上方より天守閣を眺めることができます。
姫路城大天守修理見学施設「天空の白鷺」(てんくうのしらさぎ)
ただし、この天空の白鷺も1月15日をもって閲覧できなくなり、足場撤去工事に入り
長期間天守閣を眺められなくなりますので、この一週間ほどがラストチャンスのようです。
写真は現存12天守です。
北から
弘前城(青森)、松本城(長野)、犬山城(愛知)、丸岡城(福井)、彦根城(滋賀)、
姫路城(兵庫)、松江城(島根)、備中松山城(岡山)、丸亀城(香川)、松山城(愛媛)、
宇和島城(愛媛)、高知城(高知)です。
これは、明治に入る前の城がそのまま保存されたものや、
そのままの材料を使って移転修復された城だそうです。
城の数は、江戸時代に徳川幕府が地方大名の力を抑える目的で一国一城令を出して城を減少させ、
幕末の戦乱で数が減ったところに、明治政府の廃城令でさらに解体され、
天災や太平洋戦争での空襲で消失して減っていったものです。
1940年(昭和15年)ごろまでは、20天守閣が現存していたそうですが、
空襲で名古屋、水戸(茨城)、大垣(岐阜)、和歌山、岡山、福山(広島)、広島の7つの城が消失し、
戦後の1949年(昭和24年)に松前城(北海道)を火災で焼失して、現在の12天守になったとのことです。
実は、姫路城もアメリカ軍の焼夷弾による空襲の際に天守閣最上階に爆弾が飛び込みましたが、
たまたまそれが不発弾となったために、奇跡的に消失をまぬがれたという事です。
戦時中は姫路市民がシンボルの姫路城を守ろうと、白鷺城とも称される美しい白壁を
夜間の爆撃時に少しでも目立たなくしようと、暗く塗ったという逸話も残っているそうです。
写真は名古屋城が空襲で焼かれ炎上しているところのフォトです。
大きさでは日本最大級だった名古屋城、大型天守の広島城や岡山城といった平城が
空襲で消失したのは、現存12天守の大半が小型の山城なだけに残念な限りです。
その中で、平城の大型天守は長野県の松本城、平山城の大型天守が島根県の松江城と、姫路城だけが現存しています。
松本と松江は黒塗りですので、白壁の大型現存天守は姫路だけとなっています。
写真は、福井県の丸岡城です。
こぢんまりとした平山城ですが日本海が見渡せます。。
皆様は12の現存天守閣の内、何箇所訪問されましたでしょうか?
私は松本城(長野)、犬山城(愛知)、丸岡城(福井)、彦根城(滋賀)、松江城(島根)、
丸亀城(香川)、高知城(高知)の7箇所の天守閣は登頂済で、
弘前城(青森)、姫路城(兵庫)、備中松山城(岡山)、松山城(愛媛)、宇和島城(愛媛)の5箇所が未踏破です。
姫路城や松山城は至近距離から幾度も眺めていながら、天守閣に登ったことがないのです。
香川県の丸亀城です。
丸亀の市街地から急な坂を登った山の上にある小さな平山城です。
瀬戸内海と讃岐平野が見渡せるとっても景色の良い城です。
高知市内の平山城の高知城です。
社員旅行時にみんなで登りましたが、20人ほどで最上階はいっぱいになる大きさでした。
城ばかりでなく、やぐらや門が当時のままで、重要文化財というものが数多くあります。
その他、寺のお堂や五重塔、古墳など訪ねてみると、歴史の面白さもさらに増してくると思いますので、
お勧めしたいと思います。
山口県・瑠璃光寺の五重塔、奈良県・東大寺南大門です。
奈良県明日香村の高松塚の円墳と明日香村・石舞台古墳です。
お近くへお出かけの際には、ぜひ歴史的遺産に足を運んで見てくださいね。
そこには新しい発見が必ず待っています。