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薬事法規制緩和で生じる義務と責任、 そして市場への影響とは?

2001年05月20日

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4月1日より、薬事法が改正になると言うことでメーカーを中心にさまざまな議論が交わされてきた。
その焦点は、化粧品の規制緩和である。
つまり使用できる成分の規制が緩和される一方で、製造者側の責任が重くのしかかってくると言う仕組みのようだ。
さらにそれを扱う流通業者、美容サロンもその責任の一端を担う場合が出てきそう。
ところがその薬事法、非常に複雑で、今回の規制緩和も何をどのように緩和したのか、なかなか見えてこないというのが、業界に携わる人々の大半の声だ。
では、その規制緩和の内容はどういうものかと言いますと、今までのような許可、承認と言ったややこしい手続きがナシで、売りたい商品の名前を届ければすぐに商売をしても構わない。
だけど、その見返りとして、化粧品の全成分を表示しなさい、と。
また、化粧品に使用できる原料の幅も大きく広げられました。
これまで日本の厚生省(現・厚生労働省)における規制は厳しく、使用できる原料は2700種でした。
これからは、9000種になります。
そして、もうひとつ、効能範囲の改訂があります。
厚生省医薬安全局の局長通知によると「平成13年4月1日以降に販売される化粧品については、化粧品基準(平成12年9月厚生省告示第331号)の規定に適合する限り、これまで医薬部外品の効能として取り扱われていた効能であっても、改正後の化粧品の効能に該当するものについては、化粧品で標榜できること」とあります。
その化粧品の効能の範囲に指定されたのは別表Ⅰにある55項目です。
今まではその半分しかなかったのですが、範囲を広げたのには、こんな理由が隠されています。
例えば、化粧品に『薬用』という宙ぶらりんな言葉があります。
「薬用トリック」「薬用歯磨き」と『薬用』とつけば何か効くようなイメージがある。
厚生省はそういった商売がらみの言葉をむやみに使わせないために、効能の範囲を広げてきたわけです。
歯磨きで言えば「歯を白くする」というのは、今まで医薬部外品でしか認められていなかった効能です。
そう謳ってもいいから、『薬用』は使うなということなんです。
効能55項目の毛髪に関連する項目のうち 新たに加わったのは 4番の「毛髪にハリ、コシを与える」15番の「髪型を整え保存する」の2点があります。
これとパーマ液、ヘアダイについては、業界としては、最終消費者の安全性を確保するため医薬部外品として残すべきだと主張してまいりました。
結果、前出の局長通知の中では「毛髪を単に物理的に染毛するもの以外の染毛剤、パーマネント・ウェーブ用剤及び除毛を目的とするものについては、従来通り、医薬部外品として個別品目毎の承認及び許可により供給するものであること」とされ、現在とまったく変わらないということになりました。
ここで医薬部外品と化粧品の違いを説明しますと、化粧品は効能を謳うのです。
効能というのは「これに効きます」「あれに効きます」けれど、ほんとに効くかどうかの結果は出ていない、分からないのです。
効果というのは結論が出ています。
パーマで言えば「ウエーブが出ますよ」というのが効能で「それが持続しますよ」「その変わり強いですよ」というのが効果です。

制度の孤立

医薬部外品という制度は、日本にしかない制度なのです。
イエスかノーか、がアメリカの考え方だとすれば、日本独自の発想は、イエスかノーかの間、はっきり決めかねるものはここに入れて置けというのが医薬部外品なのです。
現在はアメリカにおいても評価する人がいますし、東南アジアでは、名前こそ違いますが実際に医薬部外品的な制度を取り入れている国もあります。
それでもやはりこの制度は取り扱い方が非常に難しい。
日本人の我々でも難しく感じているのですから、欧米においてはなおさら、理解しにくい制度と言えます。
そういった意味も含めて、パーマとヘアダイは、医薬部外品として残ると決まっているものの、恐らく私の考えでは永久に残るとは思っていません。
5年ないし10年後くらいにはなくなるのではないかと予測しています。
それはあくまでも、国民のそういうモノに対する意識が向上して安全性が確保されれば、化粧品であろうが構わないという状況に変わっていくだろうと考えるわけです。

薬事法を理解する

ただしその前に、この四月より化粧品規制緩和がスタートするわけですから、会社のトップとしてはまず、薬事法の重要性というものを認識して、確実に理解していく必要がありそうです。
厚生省の考えとして、規制緩和をしました、同時に取り締まりを厳重にしますよ、と警告しているわけです。
今までなら、何らかの摘発を受けても、役所に出向いて謝罪するか、または始末書に署名する程度で済ました。
今度からは、現在インターネットが発達してきたこともあり、そういった場所で社名を出される可能性も出てくるわけです。
日本は法治国家ですから、我々メーカーも、美容師さんも薬事法の規制をうけているわけです。
そしてそれを知らなければ守ることはできないということです。

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